A.I.

監督:Stephen Spielberg
出演:William Hurt, Jude law,

 ライカだと思ったら、レンズもファインダーもロシア製の偽モノだった。まあ、でもボディは本物みたいだからまあいいか。ヘンな塗装はされてるが。

 そんな存在である2時間30分の大作だ。「言葉で説明する」スピルバーグの悪い特長を最大に発揮した退屈な冒頭。宇宙人のようなキカイ(?)が登場し、ある種悪い「夢落ち」であるエピローグ。これだけだったら最悪作だ。

 それでも、中盤のジュード・ロウふんするセックスロボットの登場部分はたいそう面白い。未来の赤線地帯ルージュシティを「ブレードランナー」を意識しながらもキチンと違う方向で映像化するデザイナーの心意気よし。キューブリックが映画化したかったのはこうした部分だろう。ロボットのコロシアム状態のフレッシュ・フェア(だっけか?)、巨大な月型の気球でロボットを狩るブレンダン・グリーソン。そこには、遺伝子問題でもめる人間の尊厳・命の意味を語る哲学的名作……になったはずなのだが、結果は単なる御伽噺……。2001年にこのような仕打ちをキューブッリクに対してしてしまうスピルバーグとは。商売人か。

 登場するロボットの中で主人公のデヴィッドだけがいやな奴である。それは人間の感情を持っているから。オスメントってすごく巧い!とかささやきあうカップルが大勢いたが、どこが? 気色悪いまさにロボットみたいな俳優だと思うがどうなのだろう。きっと本人はデヴィッドのようにいやな奴なんじゃないかとまで思えてくる。

 ルージュシティのクイズ博士(?)ドクター・ノウの声をロビン・ウィリアムス、水に沈んだコニーアイランドの女神(ピノキオの)はメリル・ストリープ、と豪華な声優陣。最も演出に疑問が残ったお母さん役の人は「WINDOTALKERS」に看護婦で出るはずだった人やね。

 最初に出てくるロボット(脱げといわれても脱がないのはなぜ?)と、次のショットの母親が同じ化粧直しのしぐさをするのはなぜ? ウィリアム・ハートは20年たっても顔が変わらないが、実はロボットなのでは? うーむ。謎が多い。


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